立正大学経営学部の山本仁志教授を中心とする研究グループは、囚人のジレンマと呼ばれる競争環境の中で協力関係を実現しつつ生き残る戦略に関して最新の研究成果をまとめて発表した。今回の研究は創価大学経営学部の岡田勇准教授、芝浦工業大学の武藤正義准教授、芝浦工業大学大学院生の田口拓哉氏との協働により進められたもので、その成果は2019年9月11日に米国物理学会発刊の国際学術誌Physical Review Eに掲載された。 相互に協力することが期待されるが、非協力を選ぶ個人の方が常に得をするため相互協力の実現が難しい状況は社会的ジレンマと呼ばれる。社会的ジレンマは多くの社会問題の基礎的なメカニズムを有しており、いかにして競争的な環境で協力的な社会が実現可能かを探ることは現代社会において極めて重要になりつつある。 今回研究グループは「囚人のジレンマ」と呼ばれる社会的ジレンマの基礎的なモデルに、そもそも