大統領選挙を前にしたトランプ大統領と米メディアの衝突劇がクライマックスを迎えている。ドナルド・トランプ米大統領がCBSテレビの報道番組「60 ミニッツ」のインタビューを途中で打ち切ったことが米メディアを騒がせているからだ。アメリカの選挙とメディアに精通した政治学者が解説する。 ホワイトハウスがCBS「60ミニッツ」収録風景の動画を公開 かつてCBS「60ミニッツ」はアメリカを代表する国民的番組だった。歴代の大統領候補は「60ミニッツ」の取材要請には応じるべきだと考えてきたし、この番組のカメラは大統領執務室から語りかける国民向け演説と同じだという自負がCBSテレビにはある。 だが、視聴率激減の時代、テレビ番組は国民のごく一部が偶然見るだけの1つの回路にしか過ぎず、SNSで有権者にリーチできるなか、CBSの同番組だけを特別扱いすることは国民全体への奉仕ではない、というのがトランプ流の考えだ。