株式会社KDDI研究所では、「高度でありながらも身近な技術の研究と実現」というテーマを掲げ、高度で高信頼なネットワークと固定・モバイル通信から放送までを融合・連携した高度なサービスアプリケーションを実現するため、ICT(情報通信技術)に関する幅広い研究を行っている。 さらに、これらの研究開発成果を、国民が最も関心のある分野の一つである医療の分野において役立てるための研究を実施している。医療は大きく急性期医療(救急医療)と慢性期医療に大別されるが、本稿では、KDDI研究所における急性期医療および慢性期医療のそれぞれに対するアプローチを紹介する。 まず、急性期医療におけるツールとして専門医が用いる「携帯電話医用画像伝送システム"MobileMIMAS(モバイルミマス)"」について説明する。次に、慢性期医療の一つの形態である在宅医療を支援するためのシステムである「地域医療支援システム」を紹介する