いじめや挫折、進路に悩んでいた時、先生のひと言に救われたという経験を持つ人は少なくありません。2019年の読売新聞は、新しい時代を迎えても大切にしたい「先生のコトバ」を紹介していきます。 歌手・さだまさしさん(66) × 安本衛(まもる)さん(当時・国学院高校=東京=教諭) 会うまでは戦々恐々 さだまさしさん(園田寛志郎撮影) 僕は子供の頃、地元の長崎市でバイオリンを習っていました。コンテストで入賞して期待されたものだから、中学1年の時に一人で上京し、下宿しながら東京の先生に師事しました。 ところが、目指していた音楽科のある高校は筆記試験で不合格。初めての挫折でしたから、国学院高校(東京都渋谷区)に入った後も、1年目は放心状態だった気がします。そんな時に出会ったのが安本衛先生です。 2年になる時、各クラスから生徒が集められ、新たに68人の大クラスができることになりました。みんなクセの強いや
