マーチン・ガードナーの懐かしすぎる名著が復刊。 Gotcha は俗語で、「わかった!」という意。思い返すと、わたしにとっての数学の原典は、この論理パズルだったなぁ。自己言及のパラドックスや、直感に反する確率、ホテル無限、雪片曲線の長さなど、今でも楽しませてくれるパズルは、ぜんぶ本書で「わかった!」もの。ただし、今でも悩まされるところをみると、本当に Gotcha! したかはアヤしい。 たとえば、ウソツキのパラドックス。 エピメニデスは、「クレタ人はみんなウソつきじゃ」と言ったので有名です。でも、エピメニデスはクレタ人でした。彼の言ったことは正しいでしょうか? これは有名なパラドックス。エピメニデスはクレタ人、つまりウソつきだから、「クレタ人はみんなウソつきじゃ」という彼のセリフは、ウソでなければならない。しかし、この発言がウソであるならば、クレタ人はホントつきになり、したがってエピメニデス