産業レポート 企業にとどまらず、産業・業種にスポットをあて、その動向を豊富なデータを駆使して分析、抱えている問題・課題と共にその産業・業種の行く先を読む。 バックナンバー一覧 大手製紙会社4社による大型設備投資戦が、ついに火ぶたを切った。国内市場がすでに成熟しているのを視野に、各社は輸出を本格化して「世界企業への脱皮」を目指している。ただ輸出は未知数な部分が多い。もし国内で価格のたたき合いへと突入すれば、供給力調整を伴う合従連衡(がっしょうれんこう)へと発展する可能性が出てくる。 大型設備投資の現状 四国特有の急峻な山がすぐそこまで迫ってくる海沿いの町、愛媛県四国中央市三島紙屋町。町の名前が示すとおり製紙産業で成り立っており、全人口の約7割が製紙産業とのかかわりを持っているという。その三島紙屋町を代表する大王製紙三島工場は、18年ぶりに総投資額470億円という大型マシンの導入で活気づいてい
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