ARM編第1回の前回で、おおまかなロードマップと製品の特徴は説明した。今回はもう少し細かく、アーキテクチャーの特徴などを説明していきたい。 といっても、ARMプロセッサーは何しろ種類が多い。そこで話をアプリケーションプロセッサーに限り、「ARM11」以降の話をしよう。 大きな改良とともに登場した ARM11 ARM11のベースとなる「ARM v6」アーキテクチャーが発表されたのは、2001年10月に開催された半導体業界イベント「Micro Processor Forum(MPF) 2001」でのことだ。当時の発表資料を見ると、ARM v5からの改善事項として以下の項目が挙げられている。 キャッシュアーキテクチャーの改善 SIMDの搭載 命令セットの改善 SoC/マルチプロセッサー向けの改良 (同期メカニズムの搭載や新メモリーモデルのサポート) 具体的にはバイエンディアンのサポート※1や、「