かてもの 糅物…主食である穀物とともに炊き合わせを行う食物。転じて、飢饉などで食糧不足に陥った際の救荒食物のこと。「糧物」とも。かて飯参照。 江戸時代に米沢藩重臣・莅戸善政(大華)が著した飢饉救済の手引書。本項にて解説。 かてもの(「かて物」とも)は、米沢藩が飢饉に備える備荒事業の一つとして発行した救荒食品の手引書[1]。前藩主・上杉治憲(鷹山)の意を受け、米沢藩家老で奉行職にあった莅戸善政(大華)を中心に寛政12年(1800年)に脱稿し、享和2年(1802年)に発行された[1]。 穀物と混ぜたりあるいはその代用品として食用に用いることができる植物「糅物」を82項目で立項して「いろは」順で掲載している(植物名には当時の地方名を用いているものが相当数ある)[1]。「わらび」と「わらび粉」、「からすうり」と「からすうりの根」、「くぞの葉」と「くずの根」のように同一植物を分けて立項しているものも