文部科学省は12日、福島県で採取した土壌と植物からストロンチウム89と90を検出したと発表した。福島第一原発から放出されたとみられるが、セシウム137に比べ、半減期が29年のストロンチウム90は約1千分の1以下の量だった。今回の原発事故で、ストロンチウムの検出は初めて。 発表によると、土壌のサンプルは浪江町で2点と飯舘村で1点、3月16、17日に採取され、分析された。この結果、土壌1キロ当たり、ストロンチウム90は最大で32ベクレルだった。半減期が約50日のストロンチウム89は最大で260ベクレル。同時に分析されたセシウム137は1キロ当たり5万1千ベクレルで、ストロンチウム90の値は、この0.06%の量だった。 農業環境技術研究所によると、1960年代の核実験などの影響で、通常でもストロンチウム90は土壌1キロあたり平均1.2ベクレル程度、検出されるという。 植物では大玉村などで採