読売新聞によれば、京都大学の北川宏教授らの研究チームが、元素の周期表でパラジウムの両隣の物質を材料にして、パラジウムそっくりの性質を持つ合金を作り出すことに成功したらしい。パラジウムはレアメタルの一種であり、記事では現代の錬金術として賛美されている。 パラジウムの両隣といえば、ロジウムと銀であるが、通常はこれらを溶かしても分離してしまうところ、それぞれの水溶液を熱したアルコールに少しずつ霧状にして加えることで、両金属が原子レベルで均一に混ざった直径10ナノmの合金の粒子を作り出すことができたそうだ。新合金は、パラジウムが持つ排ガスを浄化する触媒の機能や水素を大量に蓄える性質を備えていたという。 パラジウムは希少で価格も高いので夢のような話に見えてしまうが、ロジウムはパラジウムどころかプラチナよりもさらに高価な金属であるため、安価な銀と混ぜてもコスト的なメリットは少なそうである。また、もとも