アップルiPhone4のアンテナ問題は、センセーショナルに騒がれた挙句「ケースを無償配布」ということで日本でも決着しつつあるが、厳密に技術的には何がどう問題だったのだろうか。米国のアンテナ専門技術コンサルタント、Spencer Webb(AntennaSys Inc.)氏の実験と解説をもとに、簡単にまとめてみよう(なお、実験方法については、元のブログ記事を参照のこと)。 問題は二つある。一つは「アンテナの物理的位置」の問題、もう一つは「電波強度の表示方法」の問題である。 1. アンテナの物理的位置 かつて、携帯電話には外から見えるアンテナがついていた。現在は端末本体に内蔵されているだけで、なくなったわけではない。アンテナ部分を手で覆うと、アンテナの感度は当然悪くなる。アップルの記者会見でスティーブ・ジョブスが言ったように、これはどの携帯電話でも同じことだ。問題は、アンテナがどこにあるか、と