ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (235)

  • 9.11 写真に刻まれたあの日の記憶

    2001年9月11日午前9時3分(現地時間)、ニューヨーク世界貿易センター(WTC)の南棟にユナイテッド航空175便が突入した。画像は地上で撮影された動画より。9.11テロでは4機の旅客機がハイジャックされ、ニューヨーク、バージニア州、ペンシルべニア州で約3000人の命が奪われた。(Still from video by Evan Fairbanks, Magnum Photos)

    9.11 写真に刻まれたあの日の記憶
  • さよならカッシーニ、ついに土星衝突軌道に突入

    2009年8月、春分や秋分のように土星のちょうど半分が太陽に照らされる姿(昼夜平分)をカッシーニは初めて目撃した。太陽は土星の赤道の真上に来ている。(PHOTOGRAPH BY NASA, JPL, CASSINI) 9月15日、土星の空で輝くひと筋の光が1つの時代の終わりを告げる。NASAの素晴らしい土星探査機カッシーニが最期を迎えるのだ。(参考記事:「土星探査機カッシーニ、最終ミッションを開始」) カッシーニが土星系の探査を開始したのは2004年のこと。それから13年にわたり、土星とその衛星の周りを自由自在に飛び回り、無数の指令を実行し、45万枚以上の画像を地球に届けた。(参考記事:「土星の環から地球が見えた、NASAが写真公開」) 燃料が尽きた後も永遠に土星系を周回させたいところだが、土星の大気に突入して自分自身を破壊することが、カッシーニの最後の科学ミッションになる。 「ミッション

    さよならカッシーニ、ついに土星衝突軌道に突入
  • さよならカッシーニ、ついに土星衝突軌道に突入

    2009年8月、春分や秋分のように土星のちょうど半分が太陽に照らされる姿(昼夜平分)をカッシーニは初めて目撃した。太陽は土星の赤道の真上に来ている。(PHOTOGRAPH BY NASA, JPL, CASSINI) 9月15日、土星の空で輝くひと筋の光が1つの時代の終わりを告げる。NASAの素晴らしい土星探査機カッシーニが最期を迎えるのだ。(参考記事:「土星探査機カッシーニ、最終ミッションを開始」) カッシーニが土星系の探査を開始したのは2004年のこと。それから13年にわたり、土星とその衛星の周りを自由自在に飛び回り、無数の指令を実行し、45万枚以上の画像を地球に届けた。(参考記事:「土星の環から地球が見えた、NASAが写真公開」) 燃料が尽きた後も永遠に土星系を周回させたいところだが、土星の大気に突入して自分自身を破壊することが、カッシーニの最後の科学ミッションになる。 「ミッション

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  • 最悪の瞬間はレイプの後に訪れた、弾圧される民族ロヒンギャ

    ヌル・アイシャさんは、自宅にいる時にミャンマー軍に放火され、顔と腕に火傷を負った。クトゥパロンに避難し、治療を受けた。(PHOTOGRAPH BY WILLIAM DANIELS, NATIONAL GEOGRAPHIC) 処刑、掃討、性暴力、世界で最も弾圧されている民族ロヒンギャ 眼前で激写! 人懐こいクジラのすむ海、メキシコ 世界で最も弾圧されている民族ロヒンギャのレポート後編。暮らしていたミャンマーから逃げ延びた彼らは、バングラデシュでも受け入れられず、行き場を失いつつある。(ミャンマーでの苦境を伝えた前編「処刑、掃討、性暴力、世界で最も弾圧されている民族ロヒンギャ」はこちらでお読みください) 2016年10月にミャンマー国軍の襲撃を受け、住んでいた村を離れたロヒンギャの少女アフィファさんは、父親と兄弟とともに、ミャンマー国内で5カ月間にわたって逃亡生活を続けた。軍と鉢合わせないよう

    最悪の瞬間はレイプの後に訪れた、弾圧される民族ロヒンギャ
  • 【動画】脳のような謎の塊が池に、温暖化で北上?

    先日、カナダのバンクーバーにあるスタンリー公園で池の水位が下がり、まるで人間の脳のようなゼラチン質の塊が見つかった。不気味な塊の正体は、コケムシと総称される無脊椎動物の1種だ。この池でコケムシが確認されたのは初だという。 スタンリー公園生態学会のセリーナ・スターンズ氏は、この公園の南側にあるロスト・ラグーンという池で見つけたコケムシを観察した。地元紙『バンクーバー・クーリエ』が撮影した動画で、スターンズ氏は水中から茶色がかった緑色のぷるぷるした塊をすくいあげた。 ナショナル ジオグラフィックがスターンズ氏に電話で取材したところ、塊は「やや固めのゼリー」のような手触りだったという。 スタンリー公園で見つかったコケムシはオオマリコケムシ(Pectinatella magnifica)だ。 この塊は、たくさんの小さなコケムシからなる「群体」が、粘着性のゼラチン質によってさらにくっついて大きくなっ

    【動画】脳のような謎の塊が池に、温暖化で北上?
  • 4つの翼を持つのに飛べなかった?新種恐竜を発見

    新種恐竜セリコルニス・スンゲイ(Serikornis sungei)がエサを捕らえる様子。アーティストによる想像図。(ILLUSTRATION BY EMILY WILLOUGHBY) 中国で発見された恐竜の化石が、飛行の起源を解明しようとする科学者の間でちょっとした議論を巻き起こしている。 体の大きさは現代のキジとほぼ同じで、4つの翼を持つ新種恐竜は、セリコルニス・スンゲイ(Serikornis sungei)と名付けられた。中国の同じ地域では、前肢と後肢にびっしりと羽が生えて、4つの翼になっている恐竜がほかにも複数見つかっている。だが、古生物学者にとって意外だったのは、極めて保存状態のよい化石が示す証拠を見るかぎり、セリコルニスが空を飛べなかったらしい点だ。 「ほかの四翼恐竜と違って、セリコルニスでは小羽枝が一切見つかりませんでした。小羽枝とは、羽ばたくときに空気の抵抗を利用するための

    4つの翼を持つのに飛べなかった?新種恐竜を発見
  • 奇妙な新種カエルを発見、ブタ鼻で地中暮らし

    新発見のブパティ・インドハナガエルは、成体になってからほとんどの期間を地中で過ごす。一方、オタマジャクシは滝の裏側で岩に吸い付いて4カ月間生きる。(PHOTOGRAPH BY JEGATH JANANI) インドの西ガーツ山脈で、珍しいカエルの新種が見つかった。光沢のあるうす茶色の皮膚、淡い青色で縁取られた目、そして、ブタのようなとがった鼻を持つ。 科学者たちはこの新種をブパティ・インドハナガエル(Nasikabatrachus bhupathi)と名付けた。尊敬を集めた爬虫両生類学者であり、2014年に西ガーツ山脈で命を落とした研究仲間、スブラマニアム・ブパティ博士に敬意を表した命名だ。新種として記載した論文は、学術誌「Alytes」の最新号に発表された。(参考記事:「【動画】超ミニ新種カエル7種を発見、鳴き声も」) 新たに仲間入りした両生類は奇妙な姿に見えるかもしれないが、風変わりな解

    奇妙な新種カエルを発見、ブタ鼻で地中暮らし
  • 砂漠を森に再生させる生活共同体、素朴な環境で自らにも向き合う | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    電力網に頼らず、砂漠に命を取り戻し、自らをも癒やす人々がいる。インド南部のタミル・ナードゥ州にある、「サダナ・フォレスト」と呼ばれる共同体だ。自家発電による電気だけを使い、約100人が生活している。 「ジャングルは子宮です。熱帯の空気は温かい蜂蜜のようにべとつき、耳の中を満たすと、外の世界の音は遠のいて行きます。人々は、世界中からここへやってきます。普通の生活だけでは物足りなくなった人々が」 そう語るのは、ストックホルムを拠点に活動する写真家、ニーハ・ヒルベ氏だ。ヒルベ氏はここに2カ月間滞在し、彼らの暮らしぶりを写真に記録した。 ここにはかつて豊かな乾燥熱帯林が広がっていたが、18~20世紀にヨーロッパ人が入植し、木を切り倒して町を作った。その結果、土地は砂漠のような姿に変わり果てた。1960年代に建設されたオーロビルと呼ばれる町の中に、さらに小さな共同体サダナ・フォレストが創立されたのは

    砂漠を森に再生させる生活共同体、素朴な環境で自らにも向き合う | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 【動画】謎の氷の巨大円盤が川に出現、なぜ回る?

    川の流れの中でゆっくりと回転する氷の巨大な円盤は、自然にできたものにしては完璧すぎるような気がする。 2016年に撮影された動画には、カザフスタンのすぐ北、ロシア中部のオムスク州を流れる川の中にできた氷の円盤が捉えられている。一見、氷の円盤は全く動いていないようだが、よく見ると、一定の速度でゆっくりと回転しているのがわかる。さらに奇妙なのは、この円盤が完全な円形をしていることだ。(参考記事:「【動画】湖の巨大「ダム穴」、まるで地獄の入口」) 匿名の撮影者が語ったところによると、円盤の直径は15mはあったという。 これほど大きいものは珍しいが、回転する氷の円盤はときどき目撃されている。「アイスサークル」や「アイスディスク」などと呼ばれ、ロシアだけでなく米国のノースダコタ州、ワシントン州、ミシガン州でもよく似た動画が撮影されている。(参考記事:「無数の回転草が吹き飛ぶ動画が話題」) 氷の円盤は

    【動画】謎の氷の巨大円盤が川に出現、なぜ回る?
  • ネコが人の口をふさぎ、イヌが人の妊娠を悟る理由

    筆者の家で飼っている9歳のアメリカンショートヘアの「ワサビ」は、前脚でこちらの口をふさぐことがある(とは言っても、動画のネコほどしつこくはないが)。もしかするとワサビは、私に黙れといいたいのだろうか? 米ペンシルベニア大学の獣医で動物行動学者のカルロ・シラクーサ氏によると、もしそうであれば、ワサビは「ちょっと近づきすぎ」とでも言うように、体を使ってこちらを押しのけるはずだという。(参考記事:「ネコの尻尾は何を伝える?」) ネコの行動に詳しい英ブリストル大学のジョン・ブラッドショー氏が言うには、おそらくワサビはじゃれているつもりで口をふさいでくるのであり、その原因は私か、あるいは以前の飼い主の反応にあるのだそうだ。また、子は前脚で人をちょんちょんとつついて遊びに誘うこともあるとシラクーサ氏は言う。 人間と同じように、ネコにも身に付いた習慣というものがあり、こちらの口をふさぐという行動には、

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  • 99年ぶり大陸横断日食に全米沸く 写真16点

    米国で「大陸横断皆既日」が観測された。米国で皆既日が観測されるのは38年ぶりで、大陸を横断するのはほぼ100年ぶりのこと。現地の21日、北西太平洋岸から南東の大西洋岸にかけての各地域で、それぞれ数分ほどだが月が太陽を隠し、夜のように暗くなった。 ナショナル ジオグラフィックは、ジェット機に搭乗した写真家ババク・タフレシ氏が太平洋上から日をとらえたほか、日が通り過ぎる経路に10人以上の写真家を配置。それぞれが独自の視点で今回の天文ショーとそれを楽しむ人々を撮影した。写真16点を掲載する。 今回の日を撮った最初の一枚のひとつ。ナショジオの写真家ババク・タフレシ氏は日がスタートする瞬間に太平洋上を飛んでいた。(Photograph by Babak Tafreshi)

    99年ぶり大陸横断日食に全米沸く 写真16点
  • 潜入! スイスに残る秘密の地下要塞 写真24点

    のどかな風景とは裏腹に、スイスの山の地中深くには秘密に包まれた過去が姿をとどめている。無数に張り巡らされた地下要塞だ。(参考記事:「40年間、時が止まったままのゴーストタウン キプロス島バローシャ」) ヒトラーの侵攻に備える戦略的要塞として掘られ、侵略を受けた場合に政府や軍司令部の潜伏場所として使うことになっていた。洞窟のような部屋の数々は、国家存続を担う希望の砦として、20世紀後半まで使用されていたものもある。(参考記事:「ヒトラーが最後の日々を過ごした地下壕 ドイツ・ベルリン」)

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  • 没後20年、写真が語る故ダイアナ妃の生涯

    1970年秋、イングランド東部にある寄宿学校、リドルズワース・ホールへの入学準備中に、トランクに座るダイアナ。家を離れることにひどく取り乱し、父に「私を愛しているなら、ここに置いては行かないはず」と訴えた。(PHOTOGRAPH BY (SPEN/AL), CAMERA PRESS, REDUX) 死から20年経った今もなお、ダイアナ妃が残したものは決して忘れられていない。 1981年、レディー・ダイアナ・スペンサーと呼ばれた女性が英国のチャールズ皇太子と結婚し、プリンセス・オブ・ウェールズとなって世界中の注目を集めた。以来、彼女は高い人気を誇っている。ウェディングドレスから、息子であるウィリアム王子、ハリー王子との心温まる時間まで、ダイアナ妃を象徴する写真は世界中の人々の心をとらえ続けている。1997年の早すぎる死の後でも、それは変わらない。(参考記事:「時代を表すドレス、英王室ウェディ

    没後20年、写真が語る故ダイアナ妃の生涯
  • トンネルの光の正体は

    Photograph by Josselin Cornou, National Geographic Your Shot オーストラリア、ニューサウスウェールズ州のへレンズバラ。かつて列車が通っていたトンネルの内部に、今では新しい“住人”が住み着いている。「土ボタル」とも呼ばれるヒカリキノコバエの幼虫だ。Your Shotメンバーの撮影者、Josselin Cornou氏によると、このような写真は、特定の条件のもとでしか撮影できないという。「それは豪雨の際の、日没後の時間です。土ボタルが美しい光を放ちます」 この写真はナショナル ジオグラフィック協会の写真コミュニティ「Your Shot(英語サイト)」に投稿されたものです。

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  • 【動画】金魚にエサをやる鳥、理由は?

    タカのひなを育てるワシに、子ヒョウをかわいがるメスライオン。自然界ではときおり、別種の子供の世話をする例がみられるが、今回の動画に登場するのは、金魚にエサをやるショウジョウコウカンチョウ(Cardinalis cardinalis、英名カージナル)だ。(参考記事:「【動画】なぜかライバルのヒナを育てるワシ」、「ヒョウの子を育てるライオン、殺さないのは異例」) 2010年にYouTubeに投稿されたこの動画には、赤い鳥が金魚のいる池のそばまでトコトコとやってきて、エサをねだる口に、種のようなものを入れてやる様子が映っている。 動画に付けられたキャプションによると、このショウジョウコウカンチョウは、金魚に餌をやるために1日に6回も池にやってくるのだそうだ。(参考記事:「動物大図鑑 ショウジョウコウカンチョウ」) 鳥はなぜ別種の動物にエサをやるのだろうか。米プリンストン大学の生物学者クリスティー

    【動画】金魚にエサをやる鳥、理由は?
  • 集団で「立ち寝」をする巨大クジラ、熟睡中?

    インド洋の水深15メートルのところで眠っている、マッコウクジラの群れ。その数は30頭を超す。このように立った状態で、何分もあるいは何時間も動かずにいる。このクジラはすべてメスで、子どもたちは親が寝ている間、水面で過ごす。(Photograph by Stephane Granzotto) 森の生活共同体、平等を重んじるのどかな楽園 写真17点 潜入! スイスに残る秘密の地下要塞 写真24点 地球上で最も大きな動物の一つ、クジラが仮眠を取る姿は、かなり奇妙なものに見えるかもしれない。 マッコウクジラが集まり、水中で直立したまま動かずにいる様子をとらえた写真が、インターネット上で人気を集めている。スクールバスほどの大きさを持つこのクジラたちは、どの写真でも5、6頭の群れになって「立って」いるように見える。 フランスの写真家で映像作家のステファン・グランゾット氏が、地中海でのダイビング中に、この

    集団で「立ち寝」をする巨大クジラ、熟睡中?
  • 【動画】幽霊のような深海魚を発見、おそらく新種

    水深約2500mの深海で観察されたこの魚は、科学者によれば新種のようだ。 体をくねらせて泳ぐこの小さな魚はクサウオ科の1種である。クサウオ科の魚は約350種が知られていて、大きな頭と目、そこから尾に向かって細くなるスレンダーな体が特徴だ。(参考記事:「ペルー・チリ海溝の生物:クサウオ」) 米国海洋大気局(NOAA)の海洋探査研究所は、7月28日に撮影したこの魚の動画を8月2日に公開した。(参考記事:「世界最深のマリアナ海溝、映像をライブ配信中」) 研究チームのメンバーは動画の中で、「これまで誰も見たことがない魚だ」と驚いている。(参考記事:「【動画】深海で幽霊のようなタコを発見、新種か」) クサウオ科の魚は地球上に広く分布していて、あらゆる深さの海で見られる。2014年には水深8143mのところで見つかって科学者たちを驚愕させた。これは、生きている魚が見つかった深度の世界記録だ。クサウオの

    【動画】幽霊のような深海魚を発見、おそらく新種
  • 海王星に巨大嵐が出現、サイズは地球並み

    NASAの宇宙探査機ボイジャー2号が1980年代末に撮影した海王星の嵐。今回、ハワイのケック天文台で観測された新たな嵐は、その大きさと発生場所で天文学者たちを驚かせた。(PHOTOGRAPH BY NASA) 太陽系最強とも言われる海王星の風が、さらに激しさを増したようだ。青く美しいこの惑星の赤道付近で、新たな嵐が発生した。 見つかった嵐は、明るく光を反射している雲の塊で、直径は地球と同程度。メタンの氷の雨を地上に降らせていると見られる。米ハワイ州にあるケック天文台で撮影された画像からは、雲が6月26日から7月2日までの間、特に明るく輝き、その後も7月25日にかけて大いに暴れまわっているのが確認されている。 海王星では過去にも嵐が観測されているが、赤道付近でこれほど巨大な嵐が見られたのは初めて。通常、嵐は極付近に集中する。(参考記事:「土星北極の巨大嵐、カッシーニが観測」) 「この嵐は実に

    海王星に巨大嵐が出現、サイズは地球並み
  • 土星の衛星タイタンに「ビニル製」生命の可能性

    NASAの探査機カッシーニが、土星とその環の手前を通過するタイタンをとらえたカラー写真。(PHOTOGRAPH BY NASA) 土星の衛星タイタンの極地では、冬になると有毒の分子が激しい雨となって降り注ぐ。そして条件が整えば、この分子が集まって、地球上の生命が持つ細胞膜のような、膜状の構造を形成する可能性がある。 この有毒分子はシアン化ビニル(アクリロニトリル)と呼ばれるもので、タイタンの大気圏上部で形成される。7月28日付で学術誌『Science Advances』に発表された論文によると、タイタンのオレンジ色をしたもやの中には、このシアン化ビニルが大量に存在し、氷のように冷たい星の表面に降り注いでいると考えられるという。 タイタンの北極で2番目に大きな湖であるリゲイア海の中には、100億トンを超えるシアン化ビニルが含まれていると推測される。(参考記事:「土星衛星タイタンの湖、モザイク

    土星の衛星タイタンに「ビニル製」生命の可能性
  • 【動画】海底で長すぎる奇妙な生物に出会った

    一体どこまで続くのかと思うほど長いナマコを、ダイバーのビタリー・バザロフ氏がエジプトの紅海で発見、動画に収めた。(参考記事:奇跡の一瞬「ナマコの産卵」) このヘビのようなナマコはおそらくオオイカリナマコ(Synapta maculata)。世界で最も長い種のひとつで、2、3メートルにも達する。 海底のやわらかな堆積物の中を滑るように進み、体の一端にある触手を使って有機物や海中に浮遊する生物の断片などをかき集めて口に入れ、濾過して摂する。 ナマコは、世界中で1200種以上の存在が知られている。見かけはずんぐりしたジャガイモのようなものから、毛虫に似たものまでさまざまだ。小さな管足を使って這うものもいれば、このオオイカリナマコのように波状にうねって進むものもいる。(参考記事:「深海の最新写真10点、奇妙で神秘的なガラパゴス沖」) 用にされるだけでなく、ナマコは医薬用としても珍重されている。

    【動画】海底で長すぎる奇妙な生物に出会った