愛知県の高校2年高橋美桜子(みおこ)さん(当時16)が精神的な障害を発症して自殺したのは中学1年で受けたいじめが原因だとして、母親の典子さん(53)=同県刈谷市=が、中学校を運営する市邨(いちむら)学園(名古屋市)と理事長ら3人に計約4260万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、名古屋地裁であった。長谷川恭弘裁判長は、いじめと自殺との因果関係を認め、被告側に約1491万円の支払いを命じた。 いじめを受けてから時間がたって心身を害する「いじめ後遺症」について、司法の判断が注目されていた。長谷川裁判長は「(いじめに対して)担任ら学園関係者が何の対応も行わず、放置したことによって、(美桜子さんが)精神障害を患い、自殺したことは明らかだ」と述べた。 典子さんは訴状で、美桜子さんは名古屋経済大市邨中に入った2002年の夏ごろから、靴の中に画びょうを入れられるなどのいじめを受けたと主張。翌年の