政府が進める家電エコポイント制度で、二酸化炭素(CO2)の削減効果を予測した環境省の試算が過大だった問題で、松本龍環境相は8日の閣議後会見で「粗い試算であったことは事実だ」と認めた。試算に使った資料を廃棄したことについても「資料が散逸したのは事実。資料管理の徹底を図りなさいと(事務方に)指示した」と述べた。 家電エコポイント制度のCO2削減効果については「あったと思いますけどね、当然」と話し、引き続き精査する意向を示した。 2009年5月に家電エコポイント制度を始める際に、環境省はCO2削減効果を「年400万トン」と予測。しかし、翌10年3月に実際の販売データに基づいて試算し直したところ、69万トンと予測の約6分の1にとどまった。買い替え前の家電を実際より古くてエネルギー効率が悪い1995年製で想定していたことや、大型の家電への買い替えが進む傾向を予測していなかったことを認めた。