誰が読むのだ、こんな手記は。 まったく誰の得にもならないことだ。 これを読んているのは、不幸にも偶然にもここに辿り着いてしまった人かーーよほどインターネットで文字を読むのが好きな変人かーーくらいだろう。 俺はここに、そんな誰が読むかも知れぬ場所に、"遺言"を書き留めておくことにした。 別に遺産だとか私物の分与だとか、そんなことではなく。 俺が傷つけ続け、俺が痛めつけ、挙句俺が捨てた、 【俺自身】に対する"遺書"だ。 この書き出しだけで痛い奴だカッコつけだ、文才も無さそうなパンピーがエッセイストぶりやがって、と怒りが湧いてきた人は今すぐブラウザを閉じ、元いた場所に戻るんだ。 そうでない奇特な人はーーーしばらく俺の話につきあってくれ。 恥ずかしい話てはあるのだが、何度か"ボヤ"を起こしたことがある。 その度に、自分が属している(と思い込んでる、思い込んでいた)界隈での肩身が狭くなっていって。