サーバーとUPSを1対1の構成にする――確かにシステムの規模が極端に小さい場合や,事前に構成を全く計画できない場合ならやむを得ない。しかし,ラックが数本程度あり,10kW~20kW程度の消費電力の一般的なサーバー・ルームでは,サーバーの数だけUPSを用意すような構成にするべきではない。 例えば,消費電力が700Wのサーバー1台に出力1000W程度のUPSを使うと,UPSの能力としては300W分のムダになる。こういったムダをサーバー・ルーム全体で合計していくと,結果的に数千Wになることも珍しくない。 UPSには容量ごとにモデルがあり,接続する機器の消費電力によって選定できるようになっている。サーバー・ルームの計画からおおよそのシステム全体の規模が分かるのなら,その規模に合わせてUPSを購入すべきである。例えば,UPSの使用年数を5年と想定した場合,多くのケースで大容量のUPSを購入した方が,
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