今年の年末商戦は、薄型テレビの販売価格が予想以上に下がった。そうした面だけを見ると、消費者にとってはよい年だったと思う読者もいることだろう。確かに値段は下がった。しかし、普及と同時にコストダウンが進み、結果として値段が下がったのか? というと、少々事情は異なる。 今年の値下がりは、世界的にテレビ需要が減ったことで商品がダブつき、特定メーカーが商品の回転を上げるために店頭価格を下げたことが直接の原因といわれている。値下げが激しかったため、他社もそれに追随するほかなかった。 BCNによる薄型テレビの市場調査結果。販売金額は前年割れ(左)。サイズ別伸び率では、40型以上~50型未満(緑のグラフ)は夏に比べて大きく落ち込み、50型以上(赤のグラフ)も2カ月連続の2けた減となった(右)。いずれも出典はBCN つまり、後ろ向きの値下げであって、中長期的に見れば消費者にとっても、あまりよい面はない。低価
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