外務省前での抗議行動 2020年1月16日午後三時過ぎ。霞が関の外務省前は日本に暮らすロヒンギャ民族のシュプレヒコールが響き渡った。英語、ミャンマー語、そして日本語である。「虐げられた人とともに立とう」「立とう!立とう!」「ロヒンギャは虐殺の犠牲者だ」「Yes!Yes!」「私たちはベンガル人ではない」「No!No!」ロヒンギャとはミャンマー西部ラカイン州に暮らすイスラム教徒で、2017年2月に国連の調査団が「世界で最も迫害されている民族」と報告書を上げている。 アクションを主催したハルーン氏(日本国籍を取得後は長谷川健一)はガバナンスに則り、所轄の警察署に示威行動の届け出を出した。この日も警視庁警備課警備第一課の警部補とコミュニケーションを取りながら、どこでプラカードを掲げれば良いか、歩道でのスタンディングはどこまで許されるのか、従順なまでに警察の指示に従いながら、それでもときに抑えきれな