アフリカ南部ジンバブエのムガベ大統領は3日、国内のダイヤモンド事業をすべて国有化すると発表した。「ダイヤモンド鉱山業者はジンバブエから富を盗んでいる」と理由を説明している。ロイター通信が4日に伝えた。 ロイターによると、ムガベ氏は国営放送で「国が国内にあるすべてのダイヤモンドを所有する。ダイヤモンドの鉱山業者は我々から富を盗んでいる。国家が独占しなければならない」と訴えた。 同国の鉱山当局はすでに、同国東部のマランゲ鉱山の全事業者に対し、事業を停止して撤退するよう通告。業者らは提訴に踏み切っている。 ジンバブエは2014年、世界8位のダイヤモンド産出国。政府は同年、8400万米ドル(約95億円)の鉱山使用料などを得ていたが、昨年には2300万ドル(約26億円)に大幅に下落していた。(ヨハネスブルク=三浦英之)