武田邦彦中部大学教授が、喫煙率は低下している一方で、肺がん死亡者数は増加している事から、喫煙と肺がんの関係がほぼ無関係だと主張している(日本人が大人になるチャンス・・・タバコの危険性)。 定期的にタバコの危険性は疑われているし、租税に関わる問題であるので疑うべきであろうが、それでも武田教授の主張はかなり粗雑な議論となっている。社会調査のデータ分析に慣れていないと騙されやすい論理展開なので、どこが問題なのか簡単に整理をしてみよう。 1. 肺がんの発生率は時代で変わる 肺がんの発生率は、公衆衛生や交通安全、医療技術の進歩、人口構成の変化などの「時代」の影響を受ける。 肺がんは、喫煙の他、遺伝的要素やウイルス疾患、アスベストなどの大気汚染、健康状態などの影響で発生確率が変化する。また死人は肺がんにならないので、戦争や事故や感染症などでの死亡者数が減少すると、肺がん発生率・死亡率は増加する。さらに
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