海外サイトでは、この開発が進めば、「宇宙旅行に革命をもたらす宇宙服ができあがるかもしれない」とかなり飛躍的なタイトルが踊っているが、昆虫の体に塗るだけで、電子顕微鏡の真空容器に入れても生きたまま詳細に観察できる「ナノスーツ」と呼ばれる保護膜を、浜松医科大の針山孝彦教授や東北大の下村政嗣教授らが開発したそうだ。 これまで、電子顕微鏡で虫などを観察するには、真空容器に入れなければならず、ほとんどの生物は干からびて死んでしまう為、生きたままの状態を観察することができなかった。 ところが、ショウジョウバエやハチなどの幼虫は、体表面の変形がないまま微細構造が観察でき、死なずに活発に動いていた。 このことに着目した針山教授らは、これらの幼虫を詳しく観察したところ、体表面がぬるぬるとした粘性のある分泌物に覆われていおり、その分泌している物質に電子線が当たって化学反応が起き、厚さ50~100ナノメートル(