【モスクワ=遠藤良介】気温30〜40度の記録的な猛暑が続くロシアで連日、数十人が海や川、池などで水死する異常事態が起きている。市民がウオツカなど酒を飲んで所かまわず水遊びをするためで、水死者は6月だけで1200人を超えた。1972年以来の干ばつで小麦など穀物への被害も拡大しており、全体の5分の1にあたる17地方が非常事態を宣言した。 イタル・タス通信が伝えた非常事態省幹部の話では、水死事故の95%が遊泳指定場所以外で起き、大半が酔った状態での溺死。水死者は今月5日から12日の間だけでも233人にのぼった。子供が水死する事故も後を絶たない。 6月後半から猛暑に見舞われ、首都モスクワでは17日、同日の気温としては過去最高の35度に達した。クレムリンではこの日、土曜定例の衛兵交代式が「参加者の健康を危険にさらす」として中止となった。 雨が少ないことで農作物への影響も深刻だ。国営ロシア通信などによ