先週8月4日、白川太郎先生とお会いしました。 白川先生のことは以前の記事で紹介したことがある。 https://note.com/nakamuraclinic/n/nd2e631a21079 意味のない抗癌剤治療を続けることに耐えきれなくなり、大学病院をやめた。イギリスに留学し、臨床を離れて研究に打ち込んだ。留学は10年に及んだが、そこで『ネイチャー』や『サイエンス』に掲載される傑作論文を量産した。 「オックスフォードではそれこそ一日18時間以上、実験室にこもっていろいろ好きな実験をしました。たくさんの修行をして、国際学会にも呼ばれて、本当に楽しい時間を過ごしていました」 海外での活躍が母校の目に留まり、お呼びがかかった。「教授のポストを用意するから大学に戻ってこい」と。 教授として母校に戻った白川先生は、臨床現場でいまだに抗癌剤が使われているのを見た。20年前にさんざん研究し、有害無益だ