スレッドセーフとは,アプリケーションをマルチスレッドで動作させても問題がないことを指す。サーバー向けアプリケーションは,マルチスレッドで動作するように設計・実装することが望ましい。そのほうが通常はパフォーマンスが向上するからだ。 だが,マルチスレッドのアプリケーションは,注意深く設計・実装しないとトラブルが生じる。例えば,あるスレッドで保持していた変数の値がほかのスレッドからアクセスされ,処理結果が上書きされたり,ほかの利用者の情報が見えてしまったりする。 こうしたトラブルは,開発者が1人で単体テストしているときには見つけられず,多数の利用者で限界時の挙動テストをしたときや,本番移行した後で,たまたま見つかることが多い。トラブルが発生するタイミングを再現することが難しいので,デバッグは困難になりがちだ。 マルチスレッドでのトラブルを防ぐため,開発者は,スレッドセーフな設計と実装を心がける必
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