穀物価格の高騰が話題となっている。2000年に比べ大豆の価格は2.5倍、とうもろこしは3倍、小麦は5倍に高騰している。これは人口・所得の増加による食用需要の増加やエタノール需要の増加等によるものである。しかも、今後さらに需要が増加することが予想される。 世界の人口は20世紀初めの16億人から2000年には61億人となった。国連の推計によると2050年までに92億人へ増加する。さらに、(畜産物1kgを作るのに、牛肉では11kg、豚肉では7kg、鶏肉では4kg、鶏卵では3kgのとうもろこしが必要なので)経済成長による穀物消費から畜産物消費への移行によって穀物需要は大幅に増加する。 世界のエタノール生産は2002年の3407klから2007年には6256klに約倍増した。このうち41.7%のシェアを持つアメリカは国内とうもろこし生産の3割を使用し、32.3%のシェアを持つブラジルは国内サトウキビ