天動説の図 天動説(てんどうせつ)、または地球中心説(英: Geocentrism)とは、地動説または太陽中心説と対になる言葉で、コスモロジー(宇宙論)の1つの類型。大地を静止させ、見かけの天体の運動も全てを真の天体の運動に帰す。このような宇宙論は世界各地に様々なものがあったが、本項目は、古代ギリシアに起源をもち、近代になって地動説によって置き換えられた、球形の大地(地球)を宇宙の中心に置く宇宙論について説明する。これは、古代ギリシアやローマ、中世のヨーロッパ、西アジア~北アフリカ地域に於いて支配的な宇宙論だった。また6世紀以降のインドの天文学(英語版)や占星術も天動説に基づいていた。 この宇宙論は原始的な宇宙論と同じく大地を世界の中心に置くものの、神話的な要素は皆無で、経験的な事実の説明のための学問的な宇宙論であった。幾何学的な数理天文学を伴い、また自然の基本原理についての学説や世界観と