来日中の世界的チェリスト、ヨーヨー・マさんが、東日本大震災の津波の被害を受けた住宅の柱などで作られたチェロを使って、29日夜、東京都内で演奏を披露し、震災の犠牲者を追悼しました。 この演奏は、29日夜に東京・港区で開かれた、ヨーヨー・マさんのコンサートで実現しました。 演奏に使われたチェロは、東日本大震災の津波で流された住宅の柱などを使って東京のバイオリン製作家が作った弦楽器のうちの1つで、内部の「魂柱」という重要な部品には、岩手県陸前高田市の海岸で津波に流されずに1本だけ残った「奇跡の一本松」が使われています。 ヨーヨー・マさんは、コンサートのアンコールに応える際に、このチェロを手にしてステージに上がりました。 そして、裏に描かれた一本松の絵を観客に見せながら楽器の由来を説明したあと、スペインのチェリスト、パブロ・カザルスが編曲した、カタルーニャ民謡で、故郷や平和への思いが込められ