前のページ; 次のページ 5.3.1 平面図形の射影変換の考え方 ある平面図形の原図を囲む四辺形の枠が矩形であっても、写す側の四辺形の枠がその矩形と相似ではないような変換が考えられます。この変換は、四辺形の形の性質に関係しています。結論からいうと、矩形が一般的な平行四辺形に変形するような変換と、それ以外の任意の凸四辺形に変形する変換とに分けることができます。前者がアフィン変換、後者を一般的な射影変換といいます。射影変換は数学的な用語であって、図学的には中心投影変換に相当します。アフィン変換はこれに対して図学的には平行投影変換になります。アフィン変換で扱うのは平行四辺形枠を別の平行四辺形枠に割り付ける変換です。正方形・矩形・ひし形は、平行四辺形の特別な形状です。これらの四辺形に共通する性質は、二組の対辺がそれぞれ平行線であることです。一方、射影変換では、対辺が必ずしも平行ではない一般的な四辺