その質素な暮らしぶりから「世界一貧しい大統領」と呼ばれるウルグアイの前大統領、ホセ・ムヒカ氏が今月、緊急来日した。 ムヒカ氏は4月8日に放送されたフジテレビ系列の緊急特番で池上彰氏と対談。「貧しさ」について問われこう答えた。「本当に貧しいのはわずかなものしか持っていない人ではない。もっと多くを欲しいと渇望し、いつまでも満足できない人が貧しいのだ」 ムヒカ氏によると、本当に幸せなのはわずかなものだけで満足を感じられる人だという。その逆で、どれほど多くを持っていても満足できない人が不幸と論じる。ムヒカ氏は、在任中に得ていた所得の9割を寄付。自身は月10万円で生活していたという。車は30年近く乗り続けたボロボロのワーゲンだった。多くを手にするため必死に働く日本人に対して、ムヒカ氏は「本当に幸せですか?」と警鐘を鳴らす。 豊かさや富を求めることが、どうして貧しさや不幸につながってしまうのだろうか。