記者は日経SYSTEMS7月号(6月26日発売)で「自信が持てる見積もり技術」という特集を担当した。そこで強く感じたのは,いわゆる「KKD(勘・経験・度胸)」は本当に必要ないのか,ということだった。 ある中堅ベンダーのプロジェクト・マネージャ(PM)は,ため息交じりにこうつぶやく。「勘や経験に頼っていたときの方がよっぽど精度が高かったよ」――。同社では昨年より,FP(Function Point)法とWBS(Work Breakdown Structure)を標準的な見積もり技法に定めた。だが,逆に見積もりの“ブレ”が大きくなったという。 別のメーカーの見積もり担当者は,会社から指定された見積もり支援ツールを使って規模や工数を算出している。しかし,算出手順がブラックボックス化したため,「ユーザーに根拠を聞かれても『ツールを使うとこうなる』としか言いようがない」(ある見積もり担当者)と話す。
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