研究結果が発表された「Current Biology誌 オンライン版」。ちなみに、実験対象の「ヨシノミヤアブラムシ」は、イスノキに不定形の虫こぶを形成する。 「おばあちゃん仮説」「おばあちゃん効果」という言葉をご存知だろうか? 極めてソフトでゆるい感じがするが、実はれっきとした学術用語で、ミシガン大学のレイチェル・キャスバリ氏らが提唱したものだ。 同氏は、人類の進化の過程において、寿命が延びたことで「祖父母世代」が生まれたフェーズと芸術や埋葬文化が発達したフェーズが重なることから、「祖父母世代が増えることが、種や社会の進化と繁栄に結びついている」と仮説を立てた。 そもそも、「ヒト」という種の女性が、繁殖能力を失った後も長生きすることが進化的に維持されているのは、大きな謎とされていた。こうした研究により、そうした存在の生存は自らの繁殖を犠牲にしてでも、孫の養育など血縁者の繁殖を助けることによ