アピタル＿エマージェンシー・コール ～災害時代～＿ＪＲ脱線事故に思う：トリアージは冷酷か？ＪＲ脱線事故に思う：トリアージは冷酷か？ [10/04/22] ４月２５日は、１０７人が死んだＪＲ宝塚線脱線事故が起きて、ちょうど５年にあたります。 朝、元気よく職場や学校に向かった家族が、物言わぬ変わり果てた姿で戻ってきた遺族の苦悩と嘆きは、今でも癒えてはいないでしょう。 当時の取材で知った、ある母親の言葉が今でも忘れられません。 「息子は、本当に助からなかったのでしょうか。病院に運んでもらえたら、死ななかったのではないでしょうか」 この方の息子さんは、現場で医療者によってトリアージを受け、「黒」と判定されました。「黒」とは、病院へ運ぶ優先順位が一番最後だ、という判断を示します。救命の可能性がゼロか、ゼロに極めて近い負傷者です。 災害が起きると、病院が受け入れられる患者数をはるかに上回るけが人が出ます。重傷度を素早く見極め、搬送の優先順位を決めなくては、助かるはずの人も助けられない
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