【バンコク=田原徳容】タイ・バンコクの空港に着陸した平壌発の貨物機から大量の北朝鮮製兵器が発見された事件で、カザフスタンの武器商人夫婦を中心とした世界にまたがる武器密売取引の実態が、タイ捜査当局への取材やAP通信の調査報道で明らかになった。 この夫婦が操る複数の企業とペーパーカンパニーが取引の実態を隠蔽(いんぺい)しており、不法な兵器ビジネスを取り巻く深い闇の一端が明るみに出た。 事件の黒幕と見られるのが、カザフスタンで航空会社「イーストウイング」を経営するアレクサンドル・ズィコフ氏と、輸送に使われた旧ソ連製貨物機を所有するアラブ首長国連邦(UAE)の会社代表を務めるズィコフ氏の妻だ。タイで逮捕された貨物機の乗務員5人はいずれも、イーストウイングに雇用されており、昨年7月下旬、ズィコフ氏の指示でウクライナの首都キエフに集まったと見られる。5人はキエフで5か月間待機。12月初旬に北朝鮮から積
国連部隊員が威嚇発砲を行う中、配給される食糧を得ようと前に詰め寄る被災者たち=ハイチのポルトープランスで2010年1月25日午後3時33分、梅村直承撮影 【ポルトープランス庭田学】ハイチ大地震の被災者に25日、これまでで最大規模の食料配布が実施された。首都ポルトープランスの大統領宮殿前では約2万人が列を作ったが、食料を求めて先を争う人々と警備の国連駐留部隊が衝突し、負傷者が出る騒ぎとなった。 大統領宮殿近くの公園には数万人が避難生活を送っており、この日は米国から送られた大量の米などが配られた。被災者は当初、整然と列に並び、順番に米を受け取っていた。しかし、配布が進むに連れて興奮した一部の人々が列に割り込もうとし、警備にあたっていたウルグアイの国連部隊約100人と押し合いになった。 「落ち着け」と制止する国連部隊に対し、被災者からは「食料をくれ」との怒声が飛ぶ。混乱が拡大する中、国連部隊側は
「普天間」の影響避ける 【ワシントン=佐々木類】日米安保条約改定署名50周年で両国が発表した共同声明をめぐり、米政府が事前に、首脳同士ではなく外務・防衛両閣僚の連名に「格下げ」するよう日本側に打診していたことが分かった。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、県外への移設を模索する鳩山由紀夫首相が代替施設をキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に建設するという現行案を破棄した場合、オバマ大統領の政権運営に影響が出ると判断したためだ。鳩山政権に対する米政府の不信感が重要文書の作成に影響を与えた形だ。 日米関係筋によると、米政府は昨年春以降、1月中の共同声明発表に備えて日米両首脳の連名を想定、文書の作成を進める方針だった。 しかし、鳩山政権発足後、普天間飛行場移設問題で、鳩山首相が解決の先送りを繰り返したことから、ホワイトハウス関係者が昨年12月、国務省の対日関係者に「大統領を巻き込まな
13歳の少年の墓石(2007年7月11日) ボスニア・ヘルツェゴビナにおけるスレブレニツァの位置 スレブレニツァの虐殺[注釈 1](スレブレニツァのぎゃくさつ、セルビア語: Масакр у Сребреници、ボスニア語: Masakr u Srebrenici、英語: Srebrenica massacre)またはスレブレニツァ・ジェノサイド(Геноцид у Сребреници、Genocid u Srebrenici[2]、英語: Srebrenica genocide; 日本語名は英名による)は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中にボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァで1995年7月に発生した大量虐殺事件である。 当時国連軍の管理下にあり「安全地帯」(非武装地帯)とされていた当地において、セルビア人のラトコ・ムラディッチに率いられたスルプスカ共和国軍(Vojska Repu
映画を通じて核廃絶をメッセージ[映画.com ニュース] 最新作「アバター」が全世界で大ヒット中のジェームズ・キャメロン監督が、広島と長崎への原爆投下を題材にしたノンフィクションの映画化権を獲得したことが明らかになった。 英エンパイア誌によると、同書は1月19日に刊行されるチャールズ・ペレグリーノによるノンフィクション「The Last Train from Hiroshima: The Survivors Look Back」。著者のペレグリーノは、純古生物学や天文学を研究する科学者で作家。小説「ダスト」やノンフィクション「キリストの棺」といった著書が邦訳されている。また、キャメロン監督の「タイタニック」や「アバター」に科学コンサルタントとして参加していることでも知られる。 同書は、被爆者と米軍パイロットへの綿密な取材をもとに、広島と長崎に原爆が投下されたあとの2日間を科学的なアプローチ
■本日の言葉「just war」 (正しい戦争、正当な戦争)■ いつもはゆるい「暇ダネ」の英語をご紹介する金曜コラムですが、日本時間の木曜夜(10日夜)にオバマ米大統領のノーベル平和賞演説を観ていて、感動…というか、色々な意味で心揺さぶられたので、今週はちょっと真面目な話をします。「オバマが平和賞に値する何をした」という批判はつくづく最もだと思う一方で、「正しい現実主義」あるいは「正義を胸に抱いたプラグマティズム」のお手本のような演説を聞きながら、アフガニスタン3万人増派を決断したばかりのこの国家指導者こそ、ダイナマイトの発明者が創設した「ノーベル賞」にふさわしいのではないかと、その何ともいえないアイロニーに感服したからです。(gooニュース 加藤祐子) ○オバマ氏らしいきっぱりした曖昧さ こんなに物議をかもしたノーベル平和賞は珍しいというくらいの平和賞を受賞し、オバマ氏は、受賞演説で「J
■本日の言葉「infamy」(汚名、屈辱)■ 英語ニュースが伝える「JAPAN」をご紹介する水曜コラム、今週は真珠湾攻撃についてです。太平洋戦争を追想する行事というと日本では得てして8月に集中しがちですが、そうするとどうしても「被害者」としての日本にばかり意識がむきがちな気がします。一方でアメリカでは、太平洋戦争といえば12月7日の真珠湾攻撃の日。つまり日本が「加害者」となった日が決して忘れない「屈辱の日(a date which will live in infamy)」なのです。もっとも日本と違って1945年以降も様々な戦争を戦い続けているアメリカには、「決して忘れない」日は色々あって、その最たるものが2001年9月11日。かつては「真珠湾以来」と評された9/11が、今では皮肉にも「9/11のような真珠湾攻撃」と説明されるようになった。そんなアメリカ各地の新聞記事に、開戦から68年、そ
非武装の平和主義を掲げ、海外派遣部隊にも武器使用を厳しく制限してきた戦争嫌いのドイツが、アフガン駐留で直面した戦闘の現実 第二次大戦後にドイツがヨーロッパの外で本格的な軍事行動に関わったのは、今回が初めてだ。現在ドイツ軍部隊4200人が、情勢が悪化する一方のアフガニスタンに派遣されている。だが総選挙を9月27日に控え、与野党ともこの問題に一切、触れようとしてこなかった。 対アフガニスタン戦略を論じたり、外交政策の一環として派兵の意義を語るなど問題外。アンゲラ・メルケル首相をはじめ有力政治家は「戦争」という言葉を口にすることさえ慎重に避けてきた。 メルケル率いるキリスト教民主同盟(CDU)と大連立を組んできた社会民主党(SPD)のフランクワルター・シュタインマイヤー外相も、出口戦略の必要性については言葉を濁している。国防省は情報を出し惜しみし、ドイツ兵が人畜無害な平和維持活動に参加しているか
ここ数日、東京都福生市にある米空軍横田基地に住む、米兵の家族への殺人未遂容疑での逮捕状執行の問題が大きく報道されているようです。家族というのは実際は4人の10代の少年少女で、8月に武蔵村山市の市道で、午後11時過ぎにミニバイクで走行中の女性を、ロープで引っ掛けて転倒させて重症を負わせたというのが容疑です。事実であれば大変に悪質で、殺人未遂という容疑は当然でしょう。当初、米軍は日本の警察当局の身柄引き渡し請求を拒否していたようですが、沖縄をめぐる日本の世論に配慮したのか一転して逮捕が執行されたようです。 ロープでバイクを引っ掛けるというと、騒音被害に怒った住民が暴走族をターゲットにした事件が思い出されます。何ともイヤな事件ですが、今回のものは仮に報道されている容疑が真実であるとするならば、全く無差別的に走行しているミニバイクを転倒させようとしたわけで、暴走族を転倒させた事件とは次元の違うイヤ
【ジュネーブ伊藤智永】国連が世界の紛争地で展開している平和維持活動(PKO)の傍らで今年に入り、加盟国の軍などから派遣された隊員による、現地住民への性的虐待などが急増していることが7日、国連関係者への取材で分かった。国連は具体的な内容などを公表していない。21年前にはノーベル平和賞も受賞したPKOだが、隊員の質やモラルの低下の深刻さが浮かび上がった。 国連関係者によると、今年1月から11月初めまでの間、各地に展開するPKO隊員のうち33人が地元住民などへの性的虐待・搾取に関与し、強制退職や任務取り消し、投獄、解雇などの処分を受けた。昨年中に同様の処分を受けたのは2人。過去3年間でも交通違反や詐欺、窃盗などを含む不祥事の処分者は計20人で、今年の処分者数は飛び抜けて多い。 今年の性的虐待事件などはハイチ、レバノン、コートジボワール、リベリア、スーダン、コンゴ民主共和国などで発生した。いずれも
フォートウッド陸軍基地での銃乱射事件から数日、私なりにじっくり考え報道も読んだ上で、議会の軍事委員会にぜひ解明してもらいたい疑問点は以下の通りだ。 ■ニダル・マリク・ハサン容疑者の職務評価は明らかに低かった。なぜ除隊にもならずに昇進してきたのか。陸軍は出来の悪い底辺の5%を、クビにするよりラクだからという理由だけでしばしば留め置いてきたのではないか。 ■ハサンが除隊にならなかったのは、イスラム教徒に対する差別と非難されるのを軍が恐れたからではないか。だとすれば、倫理的怯懦で有罪だ。困難でも正しいことをする代わり、容易で間違った道を選んだのだから。 ■もし報道のとおり、ハサンが軍の精神科医としてきちんと治療を行うより暴言を吐くことのほうが多かったのなら、いちばんの被害者は患者である傷ついた兵士たちだ。ハサンの治療成績はどんなものだったのか。兵士は苦情を訴えなかったのか。調べればわかるはずだ。
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