マンガ、アニメの博物館は主に1990年代以降、全国に次々と建てられ、観光庁が海外からの観光客向けの冊子を作るなど観光振興の面からも注目されている。 町おこしを狙った個人の記念館が大半だが、近年動きが目立つのが、アーカイブ機能を高めたマンガの総合館。東京の明治大学が米沢嘉博記念図書館を核に、マンガ、アニメ、ゲームを広く収集する東京国際マンガ図書館(仮称)の開館を2014年度に、北九州市でも来年、漫画ミュージアム(同)の開館を予定している。 総合博物館のきっかけとなったのが06年、京都市中心部に開館した京都国際マンガミュージアムだ。全国初のマンガ学部を持つ京都精華大と同市の共同事業で約30万点の資料を収蔵。年間入場者は30万人に上る。印象的なのは、総延長200メートルの棚に約5万点のコミックスを並べた「マンガの壁」。来館者が座り込んで自由に読みふけっている。「本来、物語を読んで楽しんでもらうマ