こけら落とし(こけらおとし、杮落とし)は、新たに建てられた劇場で初めて行われる催しのことである。ただし、こけら落とし公演は来場者数が多くなり、出演者も大物であることが多いことから、実際には公演に当たっての手順を確認するなどといった名目でオープン後に複数の準備公演を実施してから正式なこけら落とし公演をするケースが多い。 演目はそれぞれの劇場の特性に合わせた内容で、おおむね慶事の内容であることが多い。「こけら(杮)」とは材木を削った際の木片のことであり、建設工事の最後に屋根などの木片を払うことが語源になっている。転じて体育館、陸上競技場、球技場、野球場などのスポーツ施設が開場する際にも報道などで「こけら落とし」と表現される場合があるが、本来は劇場に用いる言葉であるため特に屋根のない屋外施設などでは誤用となる[1]。歌舞伎発祥の言葉に、「こけら落としを見ると寿命が延びる」というものがある。 杮(