障害がある人の約7割が差別や偏見を受けた経験があることが、政府が11日に閣議決定した「2010年障害者白書」で明らかになった。6割超が「今も感じる」と回答しており、差別がなくならない実態が浮き彫りになった。 09年12月〜10年1月に実施した障害者の意識調査結果を白書に掲載した。全国の障害者4455人を対象に郵送でアンケートして、2178人(49%)が回答した。 障害を理由とする差別や偏見を受けた経験について、「ある」が68%で「ない」が28%。現在も差別や偏見を受けているかについては、「常に感じる」が11%、「ときどき」が51%。「あまり感じない」は28%だった。 白書は、障害がある人が参加し、制度の抜本改革を目指す「障がい者制度改革推進会議」の取り組みも紹介。同会議は、13年の通常国会で障害者差別禁止法の成立を目指す方針を決めている。