本稿は「連載:C# 3.0入門」からスピンオフした(平たくいえばページの都合で掲載されなかった)、「LINQ to XML」に関する紹介である(LINQ自体の基本的な内容については、同連載の第6~8回で解説している)。 C# 3.0入門 第9回では、なぜSQL Serverが使えないかについて述べたが、本稿では、なぜXMLが「使えない」のかという話から始めよう。 XML最大の災厄 XMLという技術を襲った最大の災厄とは、「僕の賢さ」を誇示しようとする「精神の子どもたち」の大挙流入にあるといえる。ここでいう「精神の子どもたち」とは、自分自身を自らの能力以上に優れた存在だと思い込んでいる者たちを示す。別のいい方をすれば、自己評価と社会からの評価にギャップがあるという問題を抱え込んでいる者たちだともいえる。つまり、「僕は本当はもっと優秀なのに、社会はそれを認めてくれない」という屈折を抱えた者たち