チベット仏教で祈りの時に用いられる音具のひとつ。一般的にはシンギングボウルと呼ばれて いるものだ。日本のお寺で使う磬子(けいす)に似た形をしているが、音の形態は異質のもの だ。ドニパトロの周りを棒でなぞるように擦ると、音と音が共鳴して波打つような不思議な連続 音が現れる。倍音の共鳴現象によって、音が増幅されてこのような音になるのだそうだ。金属 の材料は銅を主として、響きを良くする鉛と錫と少しの銀など7種類の合金で作られている。大 きさは直径15センチくらいのものから20センチ前後までさまざまだ。チベット仏教のお寺では昔 からドニバトロの音を聴いたり、体の悪いところに響かせて、病を治すことにも用いてきた。近 年、欧米の一部の医療関係者は、このことを知ってドニバトロの音を心と体の健康を取り戻す ために用いるようになった。いわゆるヒーリングと云われている治療法だ。シンギングボウルと いう英語の名