ミュージシャン、作家、怪談師など数多くの顔を持つ下駄華緒さん。下駄さんは火葬技士1級を持ち、火葬場と葬儀屋で働いた経験がある。雑誌『本当あった愉快な話』(竹書房)では『最期の火を灯す者』という火葬場での体験を元にした漫画の原作を書かれている。 今回はそんな下駄さんに、様々なパターンの火葬場の対応について伺った。 まずは、ホームレス生活をしている人の場合はどうなのだろうか? 「火葬場では“保管”と呼ばれることが多いですね。市内の冷蔵庫で保管されていた人たちだからですね」 氏名・本籍・住所がわからず、遺体の引き取り手もない死者は「行旅死亡人」と呼ばれる。遺体そのものは、警察当局から葬祭業者に運ばれ、そこで保管される。 「そういう遺体は、朝一で運ばれて来ることが多いです。そういう人たちは例えば『二十一郎』『四十郎』みたいな名前を付けられていましたね」 保管されていた時の数字だろうが、さすがにその