第三者視点の閑話です。 あまり補足しすぎても、想像の余地を削ると指摘されたので、どうすればいいのか迷いました。 「行かせたのね。ノアを王都へ」 ヴェロニカが、静かに言った。 ランドルフは何も言い返さず頷いた。 彼女はただ寂しそうに微笑んだ。 ランドルフがノアを引き取った時、彼は死の淵にいた。 母を亡くしてすぐに、原因不明の高熱にうなされ、それが何日も続いている。 父を亡くした事も知らないまま、幼い身でひとり取り残されたのだ。 ランドルフは正直、この子は長くは保たないだろうと思った。 ナイジェルや子供好きのヴェロニカが、こまめに看病を行っているが、回復の兆しが全く見られないのだ。 今まで保った事すら奇跡的な程、ノアの体は弱っていた。 しかし、ノアは耐えてみせた。 熱は徐々に引いて行き、意識がはっきりし始め、起き上がれるようになった。 ランドルフは、ノアに伝えなければならない事があった。 父の
![こちら討伐クエスト斡旋窓口 - 彼とエセックス卿](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f6248b1dcaa9513e473be24fe145ccb301c7a6e0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fsbo.syosetu.com%2Fn1383bo%2Ftwitter.png)