睡眠時間の長さは、脳の神経細胞に出入するカルシウムで制御されていることを、上田泰己東京大教授(システム生物学)らのチームがマウスで突き止め、17日付の米科学誌ニューロンに発表した。不眠症や、睡眠障害が関係する精神疾患などの治療に役立つ可能性があるという。 体内のカルシウムは骨の主成分のほか、イオンの状態で存在し、筋肉や神経などさまざまな細胞の働きを調整するものがある。 チームは、睡眠時に生じる特有の脳波に、カルシウムが関与と予測。神経細胞にカルシウムを取り込まないマウスは睡眠時間が1~2割短く、カルシウム排出の働きを弱めると1割ほど長く眠った。 本記事は「共同通信社」から提供を受けております。 著作権は提供各社に帰属します。