フランスの詩の象徴詩派、言葉の音象を奏でる詩人たちとその詩をみつめてきました。萩原朔太郎は新古今和歌集と詩想が通いあうと述べていますが、私もそう感じます。美しい詩世界です。 私が最も深く影響され敬愛する日本の詩人は、原民喜(たみき)です。(原民喜『鎮魂歌』)。 世界の小説家ならドストエフスキー、そして世界の詩人ではヘルダーリン、ドイツの愛と祈りの詩人です。彼の短い紹介を出典から引用します。 ●引用 フリードリヒ・ヘルダーリン(1770―1843年)、ドイツの抒情詩人。フランス革命挫折のあと、キリスト教的愛と古代ギリシアの神々の統合によって、時代に新しい神性をもたらすべく苦闘したが、一八〇八年以後は精神の薄明のうちに生きた。孤独と不遇のうちに終った彼には、生前一冊の詩集もなかった。 私は二十代、彼を敬愛し、彼のような作品、詩を書きたいと願い、彼の生に自分を重ねました。 なぜだろう? 彼の詩に