今回から複数回にわたり、詩人・萩原朔太郎の詩論、詩歌についての思いについて、その要点を抽出し、考えたいと思います。詩歌を深く愛し、言葉・歌について深く考え、心に響く詩を作った朔太郎に私は、多くのことを学びました。 各回とも冒頭に私が朔太郎の言葉に学び共感し考えたことを記し、その後に朔太郎の言葉の原文を区分して引用します。 初回は、詩集『月に吠える』の序での、朔太郎の詩についての宣言です。 私が愛する詩人たちがみなそうであるように、朔太郎はまず詩は「感情をさかんに流露させること」と宣言します。詩は理屈ではないと。そして、「詩の表現は素樸なれ」と。良い詩、心に響く詩はみなそうだと、私は考えています。 次に音楽と詩。これについては次回以降何度も考えます。 そして、詩歌のほんとの『よろこび』と『秘密性』は、一人しかいない私を深く掘り下げて、世界中の何びとにも共通なる感情の泉につながること、「この道