沖縄出身の詩人、山之口貘(やまのくち ばく)の詩が私は好きです。生年は1903年(明治36年) で、1963年私が生まれた1ヶ月ほど後になくなったんだと知りました。 今回から3回、私が若い頃愛読した彼の詩を通して詩を見つめなおし考えます。各回とも好きな詩の引用に続けて、☆印の後に、私の詩想を記します。今回のテーマは人の心、ヒューマニズムです。 来意 もしもの話この僕が お宅の娘を見たさに来たのであつたなら をばさんあなたはなんとおつしやるか もしもそれゆえはるばると 旗ヶ岡には来るのであると申すなら なほさらなんとおつしやるか もしもの話この話 もしもの話がもしものこと 真実だつたらをばさんあなたはなんとおつしやるか きれいに咲いたあの娘 きれいに咲いたその娘 真実みないでこの僕がこんなにゆつくりお茶をのむもんか。 ☆ 私の詩想 ときおり引用されているのを見かける、愛されている詩です。言葉