こんにちは。 ナインです。 本日も本の紹介です。 今回紹介する作品は 『悪魔の舌』 です。 村山槐多の作品です。 村山は僅か22歳で夭折しました。 死に際に「白いコスモス」「飛行船の物憂き光」という謎めいた言葉を残したそうです。 他には画家としても有名です。 ネタバレすると面白くなくなってしまうので、ネタバレなしです。 あらすじ (一) 五月始めの或晴れた夜であつた。十一時頃自分は庭園で青い深い天空に見入つて居ると突然門外に当つて『電報です。』と云ふ声がする。受取つて見ると次の数句が記されてあつた、『クダンサカ三〇一カネコ』『是は何だらう。三〇一と云ふのは。』実に妙に感じた。金子と云ふのは友人の名でしかも友人中でも最も奇異な人物の名であるのだ。『彼奴は詩人だから又何かの謎かな。』自分は此不思議な電報紙を手にして考へ始めた。発信時刻は十時四十五分、発信局は大塚である。どう考へても解らない。が