1 はじめに 医療機関における感染症に対する呼吸器防護は、2009年の「新型インフルエンザA (H1N1) 」などへの対応を受けて、関心が高まっています。筆者らの2013年度の調査では 関東地方の病院機能評価を受けている医療機関の41%が、結核患者等の空気感染する感染 患者に対応する医療従事者に対してフィットテストを行う機会をこの1年の間に1度以上提 供していたと回答しました。これは、現場の感染管理や産業保健に携わる方々の成果です。 しかし、まだまだ普及や啓発が必要なようです。 フィットテスト研究会は、2010年よりフィットテストインストラクター養成講座を開催 し、2013年度までに8回を全国で開催しました。すでに約200名以上の熱心なインストラク ターが現場で活躍しています。近年はネットワーク化されて様々な教育や現場での改善活 動を行うことにまで広がっています。 この度、このテキストは感