予測不可能な状況を表現するキーワードであるVUCA。新型コロナウイルスの世界的な流行による現状はまさに、VUCA 時代そのものだといえる。つまり、経営環境の不確実性がより一層高まっているのだ。 そうしたなか、企業において求められるリーダー像が大きく変わりつつある。 「先行きが予見できず、正解が見えない環境下で組織を駆動させていくには、個の自律性を重視した支援型リーダーシップが欠かせない――」。 こう語るのは、リーダーシップ論や組織開発に詳しい慶應義塾大学大学院理工学研究科特任教授の小杉俊哉氏だ。 個の力を発揮させるリーダーには何が必要か、人間の「内面性」や「信頼」はリーダーシップにおいてどう機能するのか、自律性を育むために個と組織に求められることは何かなど、幅広く聞いた。 正解の見えない時代に有効なのは支援者型リーダーシップ リーダーシップ論は、しばしば次のように表現される。 The mo