男女平等の政策を力強く推進し、短期間のうちに「グローバルジェンダーギャップ指数」の世界ランキングを駆け上がったフランス。本連載「フランスに探る男女連携社会の作り方」では、その推進力を支える政策や発想、人々の考え方などを紹介してきた。今回は「政治」をクローズアップ。大臣経験を持つ、フランスの女性政治家のインタビューをお届けする。 危機感の薄い、日本の政治家 「今年の春に日本を訪れた際、女性問題や家族政策を担う日本の政治家たちに会いましたが、その多くが男性でした。私が『パリテ(政治参加の男女同数原則)実現には強制力のある法律が必要です』と伝えると、『いやいや、そこまでの法律は要りませんよ』と返された。 彼らは『その問題も、男がうまいことやるから』と考えている様子でしたが、それは違います。民主主義社会を動かすのは、国民の代表者です。ならば女性の権利を回復するには、女性を意思決定の代表に送るしかな