タグ

関連タグで絞り込む (1)

タグの絞り込みを解除

toufu_soyに関するakimaruworksのブックマーク (4)

  • 豆乳と苦汁

    豆腐 @toufu_soy ①出自は確かに違う。君は青い海から来た。君は荒れ狂う波濤の一部だったかも知れないし、光も届かない静かな海の底だったかも知れない。ともかく君は海から来て、そして海の一部だった。塩化マグネシウム。素敵な響きだ。 2012-12-22 11:49:05 豆腐 @toufu_soy ②一方、僕は北のだだっ広い大豆畑で生まれた。君が水平線を見ていた時、僕は地平線を見ていた。大豆だったんだよ、君と出会う少し前まで。小さい頃は緑色をしていたんだ。ねえ、信じられるかい?今じゃ真っ白なこの身体がさ。 2012-12-22 11:49:24 豆腐 @toufu_soy ③僕たちが出会ったのはある意味で奇跡だったのかも知れない。考えてみてほしい。この地球上にどれだけの海水があるか。13.7億立方メートル。想像出来るかい?僕にはちょっと難しい。途方もない量だ。その中から君は、苦汁として

    豆乳と苦汁
  • 保坂和志風文体のテスト

    豆腐 @toufu_soy ①僕は縁側に座って前の通りをゆっくりとしたスピードで走って行く豆腐屋の軽トラックから流れてくるペーポーという間の抜けた音を聴きながら豆腐が豆腐である条件みたいなものについて考えていたのだけれど、結局のところそれは水と大豆と苦汁みたいな材料の話ではなくて形や柔らかさみたいなその状態 2012-03-02 10:33:06 豆腐 @toufu_soy ②…が豆腐を豆腐たらしめているんじゃないかと思ってちょうど外から帰って居間に入って来た同居人に伝えたのだけれど、同居人はきちんと取り合ってくれずそれはそこに豆腐の実存があるから豆腐なのだと理解しているのか怪しい実存主義的な事を言い出したから諦めてやはり自分で考える事にした。 2012-03-02 10:38:16 豆腐 @toufu_soy ③その時にはもう豆腐屋の軽トラックは 通り過ぎてペーポーという音は聞こえなくな

    保坂和志風文体のテスト
  • 午前3時の豆腐の話

    豆腐 @toufu_soy ①例えば。例えばだ。午前3時を過ぎて君にある種の空腹感が襲ってきたとする。深夜の空腹感というのは時に侘しさを誘う。そういう類の空腹感だ。ただ単に身体的に、血糖値の下落を受けての空腹感じゃない。虚しく、哀しく、侘しい。そんな空腹感だ。そそれが交通事故みたいに突然降りかかってくる。 2012-09-16 03:25:38 豆腐 @toufu_soy ②そして君は冷蔵庫を開ける。それは救いを求めて懺悔室に入るような敬虔な行為だと思う。深夜の空腹との対峙は宗教的な意味合いを持っている。冷蔵庫のドアを開ける時の心持ちというのは、どこか祈りに似ている。 2012-09-16 03:28:18 豆腐 @toufu_soy ③そこで君は豆腐と出会う。ロートレアモンの言う所の『ミシンと洋傘の手術台の上での不意の出会いのように美しい。』みたいに唐突な出会いとして。そこに豆腐のパック

    午前3時の豆腐の話
  • 深夜の豆腐小説

    豆腐 @toufu_soy ①豆腐は、豆として生まれた。豆と言ってもえんどう豆でもレンズ豆でもなく、まるまるとした大豆である。大豆。即物的と取れば味気ないかも知れないが、しかしそれは最高にシンプルで機能美に溢れた名称ではないかと、豆腐――その頃はまだ豆腐ではなく大豆であったが――は考えていた。 2012-06-24 01:32:28 豆腐 @toufu_soy ②生まれた地は、北のだだっぴろい平野の、だだっぴろい大豆畑であった。幼少の頃から、自分は豆腐になるのだと、それは信仰に近いような一種の何か確信めいたものを持っていた。豆腐以外の使われ方は、決して自分はしないだろうと。醤油でも納豆でも黄粉でも味噌でもない。まして枝豆でもない。豆腐。 2012-06-24 01:36:02

    深夜の豆腐小説
  • 1