これまで世界最大のエネルギー消費国だった米国が、資源大国に変わろうとしている。従来、主要先進国は基本的に資源を消費する一方であり、資源国がこれを支えるという図式だった。こうした持ちつ持たれつの関係が国家間における適切なパワーバランスを形作ってきたとも言える。 ところが主要先進国の中で唯一、米国だけが資源国としてのパワーも持ち始めた。これは極めて大きな地政学的変化を国際社会にもたらすことになるだろう。 「資源国家アメリカ」の衝撃 米中両国は5月、貿易不均衡の是正に向けた「100日計画」について公表した。これは4月の米中首脳会談における合意に基づき、米中間の貿易不均衡是正措置として両国が協議を重ねてきたものである。 アメリカ・ファーストを掲げ、貿易戦争も辞さないというトランプ政権の強硬姿勢に対して、中国側はかなりの譲歩を余儀なくされたといわれる。 100日計画の中には、中国による米国産牛肉の輸
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